膨大な量の企業情報や個人情報を抱えるコールセンターでは、厳格な情報管理とセキュリティ対策が大切なのはいうまでもありません。例えばクレジット会社のコールセンターで情報漏洩などの不祥事が起きれば、深刻な被害は免れません。そこで今回は、コールセンターが行っている情報管理とセキュリティ対策について説明します。

まずは、社員教育の徹底から

大企業からの重要な情報の流出や漏洩などは、高度なサイバー犯罪によって引き起こされると想像するかもしれません。しかし、意外にもオペレーターのパソコン操作ミスや、メール送信ミスなど、足元から情報が流出するケースも多いのです。

単純なミス以外にも、データを保存したUSBメモリを持ち出したり、怪しいメールや添付ファイルを不用意に開いたりして被害を招くときもあります。この様な業務上のミスや意識の低下を是正するには、日頃の社員教育を徹底させるしかありません。多くのコールセンターでは、社員教育というアナログな手法で情報セキュリティの強化を図っているのです。

コールセンター独自の対策も

企業や個人のパソコンセキュリティ対策としては、ウィルス対応のソフトがメインになるかと思いますが、コールセンターではそれ以外でも独自の対策を取り入れ、セキュリティ対策を万全なものにしています。セキュリティ対応可能な特殊装置をパソコンやルーターとともに設置し、ネットワークの入り口から情報流出をブロックしている企業もあるようです。

また、コールセンター管理者や指導者などに、高度な危機管理の教育のための研修や講習を行っているところもあります。どの企業よりも多くの情報を扱っているコールセンターだからこそ、常に危機意識を持って万全のセキュリティ対策を講じる必要があるのです。

情報管理は、企業が組織として対応するだけでは足りません。社員一人一人が意識を高く持って日頃の業務の中から情報漏洩を防ぐ取り組みを行っていくことが大切。コールセンターではまさに組織一体となって私たちの大切な情報を守ってくれているのです。