電話応対は、広い意味での接客サービスです。対面接客と違うところは、姿かたちも見えない中、声の雰囲気と話し方だけの印象作りを求められること。通常の接客とは違う特殊な面もあるだけに、電話応対ならではのテクニックや心使いも大切。今回は、電話受付のスタッフが最低限身につけておくべき応対方法についてご説明します。

高めの声で元気よく

電話を受けた時の第一声は、「高めに元気よく」が基本です。かといって、高すぎる声を出すと嫌われてしまいます。普段の会話で話している声のトーンより、やや高めを意識して話す様にします。

声の高さを意識するだけでは不十分です。高い声というのは、一般的に冷たいイメージをもたれがちです。その冷たさを打ち消すためには、声に張りを持たせ、元気よく喋ることを心がけて下さい。そうすると、自然と明るい調子でお客さまと会話ができます。

電話を待つ人

メモを取る

言付けを頼まれた時や、担当者不在で折り返しの連絡が必要な時、用件や連絡する日時をメモしておかなければ正確な取り次ぎもできなくなってしまいます。いつ、どんな電話がかかってきても、さっとメモを取れる準備だけはしておきたいものです。

メモを取った後の管理も忘れてはいけません。伝え忘れや紛失がない様、目の届く範囲できちんと管理する習慣も忘れない様にしましょう。

クレームが来ても、常に冷静な対応を

クレームを適切に処理し、上司に報告することも電話受付スタッフの大切な役割です。その内容が小言や難癖、全くの言いがかりであっても、決して感情的になってはいけません。常に頭をクールにして、冷静に受け答えするのが、正しいクレーム応対のあり方です。

訓練を受けたオペレーターでも、感情を持った人間です。怒られて傷ついたり、嫌な気持ちになったりすることもあるでしょう。しかし、どんなに罵倒されても、個人の感情は横に置き、決して会社の損失につながらない対応を最重視して下さい。スタッフの冷静で落ち着きのある対応こそ、お客さまのお怒りをクールダウンさせる処方せんです。その役割と意義に誇りを持って日々の業務に取り組んで下さい。