まず、電話代行や秘書代行という言葉を聞いた方がよく思うことがあります。それは「このふたつがどの様に違うのか」です。何となく理解していることと、人にきっちり説明できるくらい分かっていることとは、まるで異なります。今回は具体的にどういった違いがあるのかや、電話代行サービスに依頼することで得られるメリットなどにも触れていきます。

電話代行と秘書代行の違いは？

電話代行、秘書代行というのは、答えから言うとその意味に違いはありません。言葉が違うだけで、イコールと思って問題ないと言えます。どちらのサービスも、外出時にかかってきた電話を代理で出てくれるサービスです。また電話で話した内容を文章にまとめてもらい、それをメールで送信してもらうことが可能です。

応対するのは電話受付の専門のオペレーター

重要な電話の応対を代わりにしてもらうわけですから、失敗は許されません。「もしも、おかしな電話応対をされたらどうしよう？」と不安に思うこともあるでしょう。しかし心配はいりません。まず業務委託をする前に、どういった業種の依頼なのかを徹底的に把握するところからスタートするからです。

オペレーターは、業種によって出てくる専門用語なども、ひとつひとつ理解していき、取引先から電話がかかってきても自然にコミュニケーションができるようになります。事務的能力はもちろん高いのですが、それだけではありません。

オペレーターは電話応対の教育を施されています。教育の中で相槌の打ち方からそのタイミングまでを心得ます。「どの様に話すことで、相手から信頼してもらえるか？」を念頭に置いてコミュニケーションをし、何か不満を抱えている場合は、いち早くそれを汲み取ったり、相手が要求していることを迅速に把握する術に長けています。

代理で話すということは、その企業の代表でもあるわけです。強い責任感を感じながら、自身に求められていることをハイレベルに遂行します。オペレーターに必要なのは、臨機応変な対応力です。例え不測の事態が起こったとしても取り乱すようなことはせず、冷静に今すべきことを忠実にやり抜きます。クレーム処理などの訓練を受けているため、感情的な物言いをされた際の返し方なども、しっかりと心得ています。

特に、長いキャリアを誇るオペレーターには、それだけたくさんの引き出しがあります。今までに経験してきたことと照らし合わせて、「この状況ですべきことはこれである」と、答えを導き出せるのです。意識の高い仕事が評判を呼んで、それが結果的に電話代行を依頼してきた企業のイメージアップとなることでしょう。

電話代行システムの仕組み

オペレーターに関しては分かっても、電話代行自体がどの様にして実現しているのか、疑問に思う人もいるでしょう。まず初めに「電話転送機能を利用する方法」について解説していきます。

方法1：電話転送機能を利用する方法

こちらは、依頼してきた会社がすでに使用している電話番号を変えることなく使い続けるサービスです。最も多い形と言っていいでしょう。その時に利用するのが「ボイスワープ」という電話を転送する機能です。他にも通信会社によって様々な呼び名の転送機能が提供されています。これらを使うことにより、電話をオペレーター側へ送ります。

これまで使っていた電話番号を変更するのに抵抗がある人は、かなり多い様です。取引先との関わりもあり、慣れ親しんだ番号を使い続けたい企業向けのサービスと言えるでしょう。

方法2：電話代行サービスの企業が持っている電話番号を使う方法

もうひとつの方法は、電話代行サービスの企業が持っている電話番号を使う方法です。こちらではボイスワープなどの電話転送機能を使うことはありません。電話代行サービスが、依頼者向けの番号を発行しレンタルします。お問い合わせなどは直接、オペレーターの方へ届くシステムなのです。電話代行サービスは、独立、起業した人も多く利用するのですが、そういった方はこちらを選択することも多いでしょう。

業務の合理化

電話への応対を主とした事務員を雇うほど、余裕のある企業はどれほど存在しているでしょうか？余裕のない企業様が着目すべきなのが、電話代行サービス。

これまで多くの時間を割いてきた電話業務を、電話代行会社へ依頼することにより、無駄を省いて効率化を促進することが可能になります。特に小規模事業場合、人員が足りていないことも珍しくないため、社長自らが全く関係のない仕事をしていることもあります。ずっとこの様な状態が続いては、業務を拡大していくことは難しいかもしれません。そこで電話をオペレーターに担当してもらうことにより、自らがすべき仕事に集中できるようになります。

「急ぎの仕事をしている最中に、電話がかかってきて、長時間話される」といったケースがないとは限りません。こういった事態を事前に避けるために、立て込みそうな時間を電話代行のオペレーターに応対してもらうよう頼んでおくのです。365日24時間の電話応対を依頼することもできます。土曜日、日曜日、祝日の時間外全ても対応してもらうことが可能です。

重視すべきは企業のイメージ

企業のイメージを決める要素のひとつに、電話をかけた際の対応の仕方が挙げられます。忙しそうに対応をしたり、あるいは冷淡さを感じさせる事務的な口調、上から目線など、こういった印象を顧客に与えてしまうと、マイナスにしかなりません

心のこもっている丁寧なオペレーターを配置することは、企業のイメージアップにつながります。「あそこの企業はとても応対がしっかりしている」という声がたくさん聞かれると、紹介された人から依頼があってもおかしくありません。電話の応対は、信頼される企業にとって欠かせないものです。

これから電話代行サービスを依頼する方は、さらに増えていくことでしょう。多様化している社会だからこそ、自社の足りていない部分を補ってくれるサービスを見つけることは、業務の拡大につながります。全てを自社で行うのもひとつの方法ですが、外部と協力して目的を達成することも必要です。