オペレーターが電話を取り次ぐ相談窓口。コールセンターを簡潔に説明すると、こう表現できるでしょう。「注文受付センター」「予約受付センター」「ヘルプデスク」「カスタマーサポート」「相談窓口」…。これらを総称してコールセンターと呼ぶのが一般的ですが、行う仕事は同じ電話応対でも、必要知識や情報はそれぞれ異なります。今回は、多様なコンタクトセンターの業務内容についてご説明します。

それぞれの窓口の役割と意義

予約や注文をしたいとなった時、案内の電話番号に電話すると、取り次いでくれたのは上品で丁寧な話し方をする女性オペレーター。会社の事務員かと思ったら、そこはコールセンターの総合受付だった、という経験はないでしょうか。さまざまな注文・予約・問い合わせをする際に、コールセンターが間に入ってくれるケースは多いものです。

電話受付を行う人

注文受付センター

ネットショップ、テレビ通販、ラジオ通販、お歳暮やお中元などのギフト商品などの注文を受付ける窓口。近年はネットショップに押されて電話での注文は減りつつあります。

予約受付センター

人間ドック、ホテルの宿泊、コンサートチケット、企業面接、エステサロン…。これらの予約を取り付けてくれる窓口。予約システムがトラブルを起こした時のバックアップなどにも用いられます。

ヘルプデスク

システムトラブルの報告やその改善方法、各種操作方法などを案内する窓口。リアルタイムでのやりとりが可能なため、現在でも重宝されています。

カスタマーサポート

家電製品やパソコン、車などのトラブル・故障修理・メンテナンスに関するお客様の相談窓口。メールやチャットシステムでのサポートも広まっています。

相談窓口

商品やサービスに関する意見や問い合わせ、苦情・抗議などのクレームなども受け付ける窓口。顧客向けの窓口だけでなく、社内専用の相談窓口を開設する企業もあります。

コールセンターは、これらのサービスを円滑に進めるため、企業と顧客の間を取り持つハブ的機能の役割を持っています。

役割を果たすためのさまざまな機能

「お問い合わせ」「予約・注文受付」などのサービス中心だったコールセンターも、システム技術の高度化によって大量の顧客データベース化が進み、より戦略的なサービス商品としての価値が高まってきています。たとえば、コールセンターには大量受注・問い合わせに対応するため、この様な高度な機能とシステムがあります。

  • ナンバーディスプレイなど、多機能電話機能の充実
  • CTI技術によるコンピューターと電話の一体化
  • CRM(顧客対応システム)による情報管理

単なる注文・予約受付、問い合わせ窓口としての機能だけでなく、マーケティングや宣伝活動、商品開発の分野にまで押し広げ、企業戦略に有効活用されているのが現在のコールセンターを取り巻く環境といえるでしょう。