ニュースや新聞などで、マンションの騒音が原因で起こったトラブルについて、よく報道されています。場合によっては事件にまで発展してしまう騒音。今回はマンションで発生する騒音について考察します。

静かに楽しむ人

生活音で起こるトラブル

川崎市で「上の階に住む女性の生活音がうるさすぎる」という理由で、階下の男性が女性を包丁で襲うという痛ましい事件が起きました。他にも隣室の騒音に耐えかねた男性が、刃物で隣人を襲った事例もあります。『マンションの騒音トラブル』というワードで検索すると、「どういった騒音で悩まされているのか?」という例が出てきます。表面化していないケースも含めると、騒音によるストレスを感じている人は、かなりの数に上ると思われます。

騒音の起こる時間帯

生活音には、掃除機や洗濯機を使用する音が含まれています。これらの電化製品を使わずに暮らすことは、もちろん不可能。重要なのは「その騒音がいつの時間帯に発生していて、どれくらい続くのか?」なのです。掃除機を5時間もかけつづける人はいませんし、洗濯機を一日中回す人もいないでしょう。少しの生活音ならお互い許容するという考えは、ほとんどの人が持っているはずです。苦情に発展しやすいのは、常識外の時間に起こる騒音。夜中に大音量でテレビを見ていたり、大声で騒いでいたりしたら、生活リズムが狂いかなり支障をきたすことになります。騒音問題を考える上で「何をいつの時間帯にどれくらい使っているのか?」がひとつの基準となります。

基準となる値

音の単位について知っておきましょう。音圧や音の強さというのはデシベルで表されます。騒音の基準は前述した通り、時間帯によって変化します。昼間であれば55デシベル、夜は45デシベルというのが騒音を判断する値となります。騒音測定器も販売されていますので、正確に数値を知りたい人は購入してみてもいいでしょう。騒音を巡る裁判となったときに、日常で何デシベルの音が出ているのかが争点となります。あらかじめ測定器を購入し記録しておけば、裁判で提出できる証拠となりうるのです。

騒音問題は昔からずっと言われていますので、これからも起こり続けることは、想像に難くありません。どこまでいけば問題なのかや、何が客観的な基準となるのか、について知っておくことは、騒音問題を解決する上で大切なことであると言えます。