電話を引く際に負担する必要のある電話加入権ですが、現在では選択肢が用意されています。その選択肢とは事前に購入してしまい永続的に利用する方法と、購入はせず月額料金に含めることによって負担をする方法です。今回は電話加入権の概要と、購入するべきかどうかについて解説をしたいと思います。
そもそも電話加入権とは何?
電話の固定回線を引く場合には購入、もしくは月額料金によるレンタルという選択を選ぶことになります。電話加入権はNTT西日本、東日本にて固定の電話回線を設置する際に必要な負担金で、正式には「施設設置負担金」という名称で扱われています。購入する場合、税込37800円となっており、月額で負担する「ライトプラン」では税込262.5円となっています。
施設設置負担金が必要になった経緯としては、戦後インフラとして電話が普及し始めた時、NTTの自己資金だけでは電信柱を含める電話回線網を設置することができなかったため、加入者に対して一部負担を求めたことによってできた負担金です。平成16年11月に半額程度まで、値下げが行われました。
どちらのプランが安いの?
電話加入権が購入と月額負担で選べると紹介しましたが、金額を比べて見ると12年以上利用する予定がある場合は購入の方が安く、それ未満で解約する場合は月額負担のライトプランの方が安くなります。つまり、利用する年数を考慮して選べば良いと思います。ただ、固定の番号はなかなか変えられるものでもありませんので、基本的には購入しておいた方が安心ではないでしょうか。
電話加入権は中古でも買える!?
実は、電話加入権は中古で購入することができます。厳密にいうと電話加入権というのは便宜上使われている名称ですので、何かの権利を証明するものではありません。ただ、電話加入権は名義変更が可能で他人に譲渡することもできるため実質的に中古での販売が行われているのです。
現状の価格「税込37800円」になる前は「税込75600円」とかなり高額で、現在の様に光電話、IP電話などの選択肢がなかった為中古市場でも比較的高額で取引されていました。しかし、現在では電話回線を引く為の選択肢が増えたこともあり、中古市場ではかなり安く取引されています。5000円以下で購入することも可能です。中古契約でも、新規契約でも性質は全く変わらなので、NTTで固定回線を引く場合は中古での購入もひとつの選択といえます。
電話加入権は購入したほうがお得!
NTTで電話の固定回線を引く場合は電話加入権を購入しましょう。そして、税込37800円が負担として小さいと感じる方は新規での加入をすれば良いですが、少しでも安く済ませたいというのであれば中古での購入を検討するのが得策といえます。
しかし、近年ではIP電話や光電話などの選択肢が豊富にあり電話品質としてもかなり良いものとなっています。どうしてもADSL回線で電話を引く必要があるという特殊な条件を除いて、電話加入権の必要のないIP電話や、光電話などを選ぶ方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介した電話加入権の話を参考にして、ご自身の用途にあった電話回線選びをしていただきたいと思います。