ここでは、ビジネス文章の基本的な書き方についてご紹介します。ビジネス文章を作成するにあたって最低限おさえておきたいポイントについて、詳しく解説していきます。
ビジネス文章の基本的な書き方
まず、ビネス文章の種類について確認しましょう。
主に顧客や取引先などに発信する「社外文書」と、他の部署や上司に宛てる「社内文書」の二つに大別できます。どちらの場合も公の文書として保存され一定の効力をもつものです。そのことを意識して作成しましょう。
ビジネス文書は例外を除き、横書きのA4が基本になります。文字の大きさや行間などは読みやすさに配慮して設定し、難読漢字にはルビをふります。いくつもの用件をまとめるとスムーズな理解が妨げられ、一つひとつの事柄の重要性も失われてしまうので、原則として用件はひとつにまとめるようにしましょう。
また、シンプルでわかりやすいことも重要です。一文はなるべく60文字程度、4行を目安に改行を入れます。文書は一枚にまとめることが基本ですが、グラフや表、地図などを記載したいときは別にプリントして同封すると良いでしょう。やむを得ず2枚以上になる場合は、必ずページ番号をつけます。
ビジネス文章の構造
ビジネス文章にはある程度決まった構造が存在します。まず、文書番号と日付を明記します。文書をテンプレートとして使用するときは、ミスを防ぐために数字部分は空白にして保存します。次に宛名を書きます。所属や役職は省略せずに記載します。会社宛なら「御中」、個人宛なら「様」となります。
その次に、自分の社名、所属、役職、氏名を書きます。住所や連絡先を併記することも可能です。連名で出すときには役職の高い順に書きます。タイトルは何を伝えたい文章なのか、できるだけ簡潔につけましょう。「○○について」、「○○の件」といった形が多く使われます。
前文は頭語、時候の挨拶、謝意の3つを組み合わせた形で構成します。主文は用件と説明で作ります。用件は文章のテーマとなる部分で、タイトルと連動した内容が入ります。説明では用件の背景や理由について述べます。末文は文書の趣旨を重ねて締めくくります。
上達のためのヒント
文章力を上達させるためのヒントをいくつかご紹介します。まず、ビジネス文書に限らず、新聞や雑誌、ダイレクトメールなどのいろいろな文章に目を通しましょう。参考になる言い回しや表現を見つけたら保存しておきましょう。
次に、要点をまとめる練習をしましょう。このことで、文章を選ぶ力や必要な要素を見極める力を養うことができます。過去に送信した文章などを使って、5行の段落を3行にする、などに取り組んでみましょう。第三者に読んでもらうことも大切です。他者の目を大いに活用し、読みやすさ、理解しやすさなどの観点から率直な意見をもらいましょう。
文章をテンプレート化したり、よく使う謝意や結びの文を辞書ツールに登録しておくのも便利です。語句の意味や表現を確認するために、国語辞典や類語辞典もデスクに置いておきましょう。作成前の下調べを怠らないことも重要です。依頼状を作成する場合は、事前に業績などについて調べておくといいでしょう。